Runnaway ver.KEY ACT.3
     作者:DJ EVO



注意: この物語はフィクションです。
なので、登場人物たちがする行為を真似をして他人に迷惑をかけないようお願い致します。
実際の道路では、道路交通法を守り安全で楽しいカーライフをお楽しみ下さい。
キャラのイメージと車が一致しないかもしれませんが広い心でお読み下さい。


ACT.3

「あ゛ーっ!!死ぬかと思った…。」
浩平は真っ青な顔で首をおさえている。よほど強い力で振り回されたのであろう。
「相変わらずだな、お前って奴は…。」
祐一が呆れかえっている。
「フッ…。俺は目立ちたがり屋なもんでね。」
お決まりの決めポーズで格好つけている。歯がキラリと光ったのは言うまでも無い。

「もっと他の事で目立たんかい!人に迷惑をかけるなっての!!」
すかさず晴香がツッコミを入れる。
「そんなこと関係ない。世界を目指すのであればこんな事ぐらいでへこたれるんじゃない。」
「訳分かんないわよ!付き合ってらんないわ。郁未、由衣、帰るわよ。」
晴香はプイッと後ろを振り向き、郁未の車の方に向かった。
「それじゃあ、皆さん次の交流戦でお会いしましょう。ではまた。」
郁未は軽く礼をし、晴香の後についていく。
「ああ、気を付けて帰れよ。」
「死ぬなよ…。」
「浩平の言う事は本気なのか、冗談なのか、分からないよ。」
瑞佳が呆れ顔でつっこむ。
「あーっ!二人とも待って下さいよー!!」
由衣も二人の後についていく。

三人は道路の向かい側にある自分達の車に乗り込み、走り去っていく。
シビックの助手席にいる晴香が騒いでいるのが見えた。

「よっぽど、浩平君の事嫌いになったみたいだね…。」
「だな。」
「だね。」
祐一も名雪もあの瑞佳も同じ事思っているのだが、当の本人は全く気にしてないようだ。

いつまでも呆れているわけにもいかないので話題を変えてみようと祐一は思った。
「ところで、今日はなんでロードスターで来たんだ?お前、FC持っているだろうに。」
「たまには、一台に二人で乗って出かけてみようと思ったんだ。」
真顔で答える浩平にホントかよと思う祐一。
「ウソッ!本当はFCに乗り過ぎて、今月のお小遣い全部ガソリン代に使ちゃったからでしょ!!」
「そうとも言う。」
なるほどと納得してしまった祐一と名雪。
「それしかないでしょ!結婚したんだから家計の事少しくらい考えてよ。」
「申し訳ない。」
さすがの浩平もこう言われると何も言えなくなる。
「そういや、お前ら結婚してたんだな。」

そうなのだ。浩平と瑞佳は、先月に入籍したのである。
元々、幼馴染という関係であったので不思議じゃない
といえば不思議じゃないのだが、周りの人達の反応も様々で、納得する者もいれば、驚く者もいた。
悔しがる者、妬む者もいたらしい…。元々から人気があったのだからしょうがない。
それゆえ浩平には勿体無いくらいとよく言われている。

「んーまだ実感湧かないっていうか。付き合っている頃とほとんど変わらないんだよね。」
「俺もそうだ。」
「で、祐一君と名雪ちゃんの方はどうなの?」
「えっ!!私?」
「へっ!?な、なんの事だよ」
突然、自分に振られてきたため、祐一と名雪は間抜けな顔になってしまった。
すぐに浩平が突っ込む。
「相沢、お前凄い間抜け顔だぞ。バカみたいだな。」
「お前に言われとうないわ。」
「で、どうなの?」
「いや、それだな……。」
祐一は名雪に助けを求めるが、それは名雪も同じ事のようだ。
「まあいつもどうりだよ。」
そう言う祐一の声は震えている。
「ふーん…。まあいっか。あんまり詮索してもしょうがないしね。それじゃ今日はこれで失礼するね。」
「ほら、浩平行くよ。明日、仕事早いんでしょ。」
「おー、そうだった。それではさらばだ。」
というと二人は去っていった。


「さてと、俺たちも帰るか…。」
「うん、そうだね。」
二人はそれぞれ車に乗り、峠を降りていった。

その頃郁未達はというと…。

「晴香。」
「ん?何?」
「次の交流戦は、あの車で走るの?」
「決まってるじゃない。なんのためにあの車買ったと思うのよ。」
「でも、まだセッティングが決まってないし、第一乗り慣れてないじゃない。」
「大丈夫よ。そんなに心配しなくても。」
「ならいいんだけど…。」

「ところで、晴香。」
「何?まだなんかあるの?」
「一昨日、貸した千円返して。」
「郁未。」
「何?」
「あんたって、意外とケチね。」
「…。」


一方、由衣は 「うぅ、話す人がいないです…。」




あとがき
次回は、いよいよあのお二人が登場か!? 晴香のニューマシンとは一体?
ところで、いつになったら全員揃うんだ? 郁未ってあんなにケチだったっけか? 
謎が謎を呼びます…。ただ単に作者が馬鹿なだけです。はい。それでは失礼します。